誰も言わない!因果関係を見つけるときの落とし穴

公開日:2014/05/28

更新日:2019/04/09


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

経営・事業運営を良くするには、
解決策を行うことが必要になりますよね。

解決策を導き出すために、
問題・課題の、
原因を探りだすことになります。

その時に用いる考え方が、
あなたもご存知の、

因果関係を見つける

ことですね。

因果関係から原因に辿り着き、
それをスパッと解決する施策をおこなえば、
成果を手にする事ができますね。

しかしです!

今日お話しすることを知らないと、
やってもやっても原因は取り除かれず、
成果を手にすることも容易ではありません。

それは何かというと、、、

知合いの経営者さんから連絡があり、
この日、スカイプでお話をすることに。
(以下、経営者の方を”経営”と略します。)

経営:「因果関係から原因を探すところで、
以前から、悩んでいることがあるんです。」

降旗:どんなことでしょう?

経営:「結果から原因を見つけ出して、
どんどんと、たどってたどって、
原因を見つけていくのですが、、、

その原因の解決策をやっても、
思ったような結果にならないんですよ。」

降旗:あぁ、もしかしたら、
落とし穴にはまってしまったかもしれませんね。

経営:「えっ?落とし穴、、、ですか?」

降旗:因果関係は、
たくさん語られていますね。

しかし、重要な注意点のことは、
ほとんど語られる事がないと思いますよ。

経営:「ちゅ、注意点ですか???」

降旗:この注意点を解って、
原因を洗い出しているかどうか、
この差が実は大きいんですね。

経営:「その注意点って、
何なのでしょうか?」

 

”落とし穴”に落ちた!

降旗:結果に対する原因を、
洗い出しますよね。

例えば、、、
”社員がルールに沿った、
業務処理をやらずに不具合が生じている”
としましょう。

経営:「そういうケースは、
うちにも結構ありますね。」

降旗:ルールに沿った処理を、
社員がしない原因は、
例えば、どんなことが考えられますか?

経営:「そうですねぇ。
社員がルールを知らない。
ルールを無視しても上司が承認してしまう。
そんなところでしょうか、、、」

降旗:では、、、
社員がルールを知らないのは、
なぜですか?

経営:「それは、、、
社員にルールを教えていないからです。」

降旗:社員にルールを教えていないのは、
なぜでしょうか?

経営:「ルールを教える研修を、
やっていないから、、、でしょうか。」

降旗:もう少し続けても良いのですが、
同じところに行き着くと思うので、
ここまでにしますね。

業務処理の不具合を取り除くためには、
どのような解決策が考えられますか?

経営:「そうですね。
今の話の流れで考えると、、、」

降旗:えぇ、どうなるでしょうか?

経営:「ルールを社員に教える研修をやる、
というのが解決策ですね。」

降旗:普通は、そうなるでしょうね。
でも、それが、
”落とし穴にハマった状態”だと言ったら?

経営:「えっ!?なぜですか?
因果関係から、
こうなるのは当然だと思いますが、、、

それがなぜ、
落とし穴にハマったこと”なの?」

 

研修をやれば、、、

降旗:ルールを教える研修を、
実行したとしますよね。
それで社員は、
ルールに沿った処理をする様になりますか?

経営:「えっ、そりゃ、
やる様にはなると思いますが、、、」

降旗:研修以前よりは、
ルールに沿ってやる、
まじめな社員は多少は増えるでしょうね。

ルールに沿わない業務処理で、
不具合が生じる事は、
激減、あるいは全くなくなるでしょうか?

経営:「それは、、、
なくなる事はないですよね。」

降旗:無くならないまでも、
どのくらい減りそうですか?

経営:「多少減るぐらいでしょうね。
激減はしないですね。」

降旗:今までの経験を、
総動員して思い出してくださいね。

社員が知らない事を研修で教えた。
それで成果がグンと出た事、
社員が教えた内容にそって実施した、
ということは、、、どうでしょうか?

経営:「研修をやっても成果はボチボチ、、、
という事が結構多いですねぇ。」

降旗:同じような経験を、
私も散々しましたよ。

いろいろやった方の話を聴いても、
同じような経験をされている方多いですよね。

社員が知らないから、
研修で教えようという解決策。

研修を実施しても、実施前と、
大して変わらないですよね。

経営:「それは、、、
研修のやり方がまずい、
ってことなのではありませんか?」

降旗:それもあるでしょうね。
ただし、多くの場合、
研修で教えても、
解決策としての効果は薄いということですね。

経営:「うぅん、、、
結果と原因の洗い出しで、
当然出てくる因果関係だと思うんですが、、、」

降旗:ここに重要な注意点があるんですね。

社員がルールに沿ってやっていない。
それは社員がルールを知らないから。
じゃぁ、社員に研修をしてルールを教えよう。

もっとも安易な、
解決策だと思いませんか?

経営:「それは、、、
厳しい意見ですねぇ。(苦笑)」

降旗:すいませーっん。
ちょっと厳しい言い方ですが、、、
事実なのですね。

安易な因果関係と、
安直な解決策になる原因。

注意点を解っていると、
避けることができますよ。

経営:「その注意点というやつ、
早く教えてくださいよ!」

降旗:はい。
その注意点というのは、、、

 

目に見える発生事象

経営:「注意点というのは???」

降旗:原因を導き出す時には、
”実際に起こっている事実”を、
原因として洗い出します。

経営:「えっ?
どういうことでしょうか?
事実を原因として、
洗い出したと思いますが、、、
違うってことですか???」

降旗:起こっている事実とは、
言えないと思いますよ。

経営:「おっしゃっている意味が、
よく解らないです。」

降旗:社員がルールに沿った、
やり方をしていない。
その結果、不具合が発生している。
この2つは、
実際に起こっている事ですよね。

経営:「降旗先生が、
持ち出した事柄ですけどね、、、」

降旗:あぁ、そうでした。(苦笑)
それを差っ引いたとしても、
実際に発生していることですよね。

経営:「そうですね。」

降旗:その原因が、
”社員がルールを知らない”、
というのは発生していますか?

経営:「事実ですよね。
実際にルールを知らない社員は、
いますしね。」

降旗:では、”社員にルールを教えていない”、
というのはどうですか?

経営:「教えていないことは、
事実だと思いますが、、、」

降旗:教えていないことは、
事実でしょうね。

ただし、それが社員が、
ルールを知らない原因として、
事実なのかどうか?
とお尋ねしたとしたら?

経営:「知らないことの、
原因としての事実???」

 

やっていないことは、、、

降旗:もう少し突っ込んだ質問をすると、、、
社員にルールを教えたら、
ルールを知る様になりますか?
ということです。いかがですか?

経営:「知る様になる社員は増える、、、
でしょうね。」

降旗:では、ルールを知る社員が増えたら、
ルールに沿って業務をしますか?

経営:「業務をする!
と言いたいところですが、
するとは限らないでしょうね。」

降旗:”教えれば知る、知ればやる”、
というのは、理屈ではその通りですね。

現実は、教えても知るとは限りませんし、
知っているからやる、
という訳でもありませんよね。

経営:「となると、
結果に対する原因が違っている、、、
ってことになりますね。」

降旗:教えることは、
実施していませんよね。

”教えていない”というのは、
”実際に起こっている事実”とは言えない
のですね。

今までの経験から、
想定している事がらですね。

同じように、
ルールを知ってる社員でも、
やらないケースがあるでしょう。

”ルールを知らない”ことが、
ルールに沿ってやらないことの、
実際に起こっている原因とは、
言い難いと思いますよ。

経営:「なんか解ってきた感じです。
因果関係の重要性は、
いろいろ言われてきましたが、
不適切な原因があるなんて、
初めて言われましたよ。」

降旗:”ペケペケしていない”ということを、
原因とするケースは多いのですが、
注意が必要なのですね。

本当に実施した事象なのかどうか。

もし実施していない事なら、
それは原因としては不適切ですよね。

おなじ様なことを、
私達はよくやってしまいます。

実施していないから、
それがどんな結果をもたらすのか、
わかりません。

わからないのに、
それが原因だと、
決めつけてしまいます。

今までの経験と常識、定説、
という変なものにとらわれて。

私達は、
もっと、根源から考えられますよ。
根本から考えることができますよ。

ありきたりの定説、常識ではなく、
劇的な結果をもたらす、
考え方をすることができますよ。

経験と常識と定説に、
凝り固まった人たちを横目に、
おこなわれた事実に目を向けて、
私達は劇的な成果を手にしましょうね。

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