Pocket

blog_furuhata_phote_name From:
事業承継する後継者の
「育成と経営」のアドバイザー
降旗 利弥

小学3年生の、
家庭教師をしたことがあります。

和歌山で働いていた時に、
知人から頼まれてやりました。

あっ、会社には内緒でしたけどね。(笑

小学2年生のときより、
成績が悪くなる一方で、
ご両親が困り果てて、
知人に相談したそうです。

お受けしたのですが、、、

約束の日に、後継者の教育はガンダム?
教えに行きますよね。

教わる用意なんて、
していないわけです。(苦笑

ご両親がお仕事をされていて、
家にいないので、
まぁ、やる気の無さ全開なんですね。(笑

机に座っても上の空。
テストの解答を使って、
間違ったところを、
教科書を使って復習しようとしても、
なかなか進みません。

あるときは、
「つかれちゃったから」
と寝転がっていて、、、

でね、私は、
それを全く意に介さず、
やることを淡々とやっていました。

なぜかって?

無理やりやらせようとしても、
絶対にやらないことが、
わかっていたからです。

今彼に必要なのは、
成績を良くすることより、
学習に興味・関心を持つこと、
だと考えていましたから。

学習に興味・関心が湧けば、
それは成績アップに、
つながることは、
わかっていたからです。

でね、淡々とやることをやりながら、
なにをしたら、
彼の学習への興味と関心が湧くのか。
そのスイッチを探していました。

その時は、意外と早く、
訪れましたよ。

その日は、
お母さんが出かけられていて、
彼が一人でお留守番。

挨拶もそこそこに、
始めようとすると、
「先生、ちょっとこれ見てくれんか?」
と言い出しました。

彼が開いて見せてくれたのは、
少年漫画雑誌の広告ページ。

「あのな先生。
僕は、このガンダムのプラモが欲しいんや。」

そこには、あのガンダムの全身像が!

「でもな、これ、どうやったら買えるんか、
わかんないから、こまってるんよ。」

「お母さんは、買うことは知っているの?
結構、高い金額だけど。」

全高30cm位ある、
かなりの大きさのプラモデルのようです。
お値段も、それなり!

「うん。いいよって。
だけど、自分で買いなさいって。」

「そっか。じゃぁ、ここに、
買い方がでているから、
一緒に見てみよっか。」

「うん。」

彼の顔がパッと明るくなりました。

通信販売で買うのですが、
もう四半世紀も前のこと。
当時は、まだ現金書留で、
購入する方法なんですね。

「現金書留ってわかる?」

「そんなん、知らんよ、先生。」

「そっか。現金書留用の封筒があるから、
お母さんからもらってね。
ないなら、郵便局の窓口に行けば、
買えるからね。」

「うん。」

「中に入れる手紙には、
こうやって、名前や住所を書くんだよ。」

と便箋の絵を書いて、
実際に、送り先の名前や住所や、
注文商品の書き方を、
彼自身に書かせました。

いつもの学習の時間とは一転。
テーブルの前に座って、
食い入るように雑誌の中身を見て、
目の前の白紙に、
教えたとおりに書き込んでいきます。

「先生。書いたよ。
で、どうするの?」

「この便箋と現金を、
現金書留の封筒に入れるよ。」

「封筒に入れて、出せばいいんだ。」

「普通の郵便とは、違うんだ。
封筒には、
こんな風に用紙が付いているから、

(と現金書留の封筒の絵を、
思い出しながら、それらしく書いて)

ここに住所とか、入れた金額とか、
書くんだよ。

それに、ポストに入れてはダメで、
郵便局の窓口で出すんだ。」

彼は食い入るように、
書かれていく紙を見て、
聴いています。

「封筒に封をするときには、
現金書留は二重になっているから、
まず、のりづけで封をして閉じて、」

「一つ目の封をするんだね。」

「その上から、下側の用紙を下に入れて、
上からのりづけで閉じるんだ。」

「二重だ。」

「そしたら、この角に、
印鑑を押すんだ。
これ、割印って言うんだけどね。」

「わり、、、いん。
なに?それ?」

「割印っていうのはね、(以下説明は略)」

そんなこんなで、
時間はドンドン過ぎ、
その日は、通信販売での購入方法で、
家庭教師の時間は終わりました。(笑

家庭教師としては、
この時間はペケでしょうね。

後日、彼は、
めでたく、1/12ぐらいの、
巨大ガンダムを手に入れました。

お父さんにも、
手伝ってもらって組み立て、
完成品を見せてもらいました。
彼は、大喜びでしたよ。

で、こんなことがあってから、
彼の学習への姿勢が変わりました。

以前は、教えられるままでした。

この一件以降、
「先生、これ、どういうこと?」
って質問をしてくるようになりました。

小三の彼は、
自分で宿題を、
やるようになりました。
成績が良くなりました。

私は、以前と同じように、
やることをやっていただけなのに。

「勉強は?成績は?」
とご両親は、
小言を言わなくても、
済むようになった。

それでも成績が良くなったと、
とても喜んでいましたよ。

私は、なにか特別なことを、
したわけではありません。
学習テクニックを、
いろいろ教えたわけではありません。

ただ、彼の悩みに向き合っただけです。
解決する手助けをしただけです。
そのチャンスを待っていただけです。
スイッチをオンにする手助けをしただけです。

その結果、
彼は自分から学習することを覚え、
実行するようになりました。

人の変化って、
こんな僅かなことがキッカケです。
ちょっとしたところに、
スイッチがあります。

私達にできることは、
機会を見つけ、機会を創り出し、
スイッチを入れる手助けをするだけ。

これは、後継者についても、
社員についても、
同じことがいえますよ。

難しいテクニックはいりません。
テクニックを教えても、
後継者も社員も行動しません。

そもそも、あなたの言うことは、
聴かないですからね。

無理にやらせるのではなく、
スイッチを探す。
スイッチをオンにする手助けをする。

それだけのことです。

本日も最後まで読んでくださり、
ありがとうございました。

ウィズスマイル
降旗_筆サイン

 

 

【 あわせて読みたい関連記事 】

Pocket