事業承継を失敗しない経営の方法

公開日:2015/07/31

更新日:2019/04/15


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

事業承継で失敗する多くの場合、
今の経営が「結果追求型」になっている、
と言うことをお伝えしました。

参照:
あなたの事業承継は失敗する!?
結果追求型の経営とは? 
事業承継を失敗しない人たちの行動・考え方とは?

「結果追求型」に代わる経営・事業運営のやり方は、
前話の特徴から「戦略型」ということができます。

ただし、よく言われる戦略型とは少し違って、

「戦略プロセス型」

です。

どこがどのように「戦略型」と違い、
「結果追求型」より勝っているのか、

というのが今回のお話。

 

「結果追求型」の状態で事業承継を行うと、
雰囲気、感覚で、事業、経営を後継者に引き継ぐこと
になります。

今のやり方でやっていけば、
今までなんとかやってこれたから、
どうにかなるはずだと。

毎月、毎四半期、毎半期、毎年。

現実には、苦労して、
なんとか売上を作ってきた状況なのに、
この先もなんとかなる、
という考え方になるのが「結果追求型」です。

現実には、
なんとかなるかもしれないし、
なんともならないかもしれません。

多くの場合、
毎月の売上に四苦八苦する状況は、
今のまま引き継がれます。

その時々でやり方を変え、
何はともあれ目先の売上を作るので、
勝ちパターンが出来上がることは、
ほとんどありません。

いろいろな手法をやった経験があっても、
経験値が増すことも少ないです。

 

一方、「戦略プロセス型」は、
将来の経営、事業の姿があり、
その実現のために日頃の経営、事業に
取り組んでいます。

将来の事業、経営は、
利益が上がり、
成長できるように設計しています。

もちろん、
設計の仕方を知らなければ、
単なる「絵に描いた餅」、「夢のまた夢」で、
実現することはできないですけれどね。

設計の仕方はわかっている前提での話です。
(私がお伝えしている方法で、
事業、経営の将来を設計した場合、
早い時期に利益を獲得し、
さらに成長できる構造になっています。)

事業としてお客様から支持され、
利益が出るビジネス構造を、
現経営者、後継者が共に認識し、
実現に向けて日々の活動をします。

その過程で、事業承継として、
現経営者から後継者へ経営権が移ります。

同じ将来の姿の実現に向けて、
後継者は活動を引き継いでいきます

事業承継の失敗確率は、
極めて低くなります。

後継者は、自信を持って、
日々の経営、事業に取り組むことができます。

 

もうひとつ、
「結果追求型」と「戦略プロセス型」には、
日々の業務に関して決定的な違いがあります。

「結果追求型」の場合、
マニュアルがほとんどありません。

あったとしても、
ごく一部の業務に関するものだけ。

しかも、自社の業務用に作成したのではなく、
流用していることが少なくありません。

 

一方「戦略プロセス型」は、
業務プロセスの関係図を持っています

マニュアルは、
自社用に必要なものがあるだけです。

さらに、将来の姿を実現するため、
策定した「戦略」を実現するため、
評価視点や基準を組み込んだ、
社内用の書面を揃えています

仕事のプロセスを考えている、
ということです。

この点で、単なる「戦略型」とは異なり、
「戦略」と「プロセス重視」を合体させ、
「戦略プロセス型」はより優れていると考えています。

これがどのような差をもたらすかというと、、、

 

「結果追求型」の経営、事業運営の場合、
業務のやり方は担当者個々人に任されています。

これは、他の人に仕事を移すことが、
難しいことを意味しています。
よくある、人に仕事が付いてしまっている、
属人的になっている状態です。

仕事が人についてしまっているために、

  • 人の異動がしにくい
  • 異動すると仕事の引き継ぎが大変
  • 全てを引き継げるわけではない

となってしまい、
経営の自由度が大きく阻害されてしまいます。

足かせをはめて、歩いているようなものです。

 

一方「戦略プロセス型」は、
仕事を仕組みに仕立て上げます。

社内で使用する書面を用いることで、
誰もが通常の業務が、
直ぐにできるように工夫されています。

人に仕事が付いていないので、
戦略に基づき、人を適切なポジションに、
配置することができます。
仕事の引き継ぎも難しくありません。

事業承継で後継者に代替わりした時、
古参社員、ベテラン社員の扱いを考えた場合、

「結果追求型」だと、
人の資源を自由に配置しづらく、
結果、掌握が難しい場合がでてきます。

一方、「戦略プロセス型」の場合、
逆に、古参社員、ベテラン社員を、
適切なポジションに異動させることも、
難しくはありません。

 

現実に、業務はプロセスで構成されています。

仕組みにすることで、
資源の自由度が増します。
当然、効率化が測れます。

経営においても、事業承継を考えても、
「結果追求型」よりも、
「戦略プロセス型」の方が、
成果を上げやすいです。

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