経営者が後継者に継いでもらう内容とは?

公開日:2015/10/07

更新日:2019/04/16


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

先日、ある会社の経営者 Sさんと、
事業承継の話をした時のことです。

S:「事業承継に向けて、
準備を進めているんですよ。」

降:そうですか。
順調に進んでいるのですか?

S:「えぇ。息子が継ぐと言ってくれましたし、
株式とかの件も、
弁護士の先生と税理士さんにお願いして、
なんとかなりそうですし。」

降:そうですか。それは良かったですね。

S:「えぇ。ただ、、、」

降:どうされました?

S:「このまま、会社を息子に継がせて、
それで大丈夫なのかな、
と少し不安になりましてね。」

降:どの様な点が不安なのでしょうか?

S:「息子がやっていけるように、
学ばせることはまだやるんですけどね。
それで良いということじゃないと思いますし。」

降:事業承継で何を後継者の息子さんに、
注いでもらおうと考えていらっしゃいますか?

S:「株式でしょ、
それから会社という法人、社員、組織、
事業自体もそうですね。
こういったものを継いでもらい、
息子に続けてもらうことですかね。」

降:それを後継者の方に継がせたい、
ということはわかります。
ただ、、、

S:「だた、、、なんでしょうか?」

降:組織も社員も、
変わらないままとはいかないでしょう。
事業もが変わっていくかもしれないでしょうし。

S:「それはそうですね。
ずーっと同じで、
というわけにはいかないですからね。」

降:そうですよね。
変わっていくことを継いでもらう、
ということをどう思いますか?

S:「確かに、そう言われると、
継がせてからは、
息子に任せるわけですからね。

事業も組織も従業員も
変わって当然ですねぇ。」

降:変わることを一所懸命に継がせる。
それが事業承継というのは、
どう感じますか?

S:「ちょっと考えちゃいますね。」

降:気を落とさないでくださいね。

事業承継で後継者に継いでもらう内容が、
実は違うと思っているですよ。

S:「違うって、、、
会社とか組織や事業そのものじゃない、
ということですか?」

降:事業に関係ないわけではないですけど、
事業そのものじゃないと思っています。

S:「えっ?
じゃぁ、何を後継者に継がせたらいいんですか?」

降:事業承継の際に後継者に継ぐ内容は、
事業の提供価値だと考えています。

S:「事業の提供価値ですか、、、」

降:事業の形は変わったとしても、
事業を通して、
あなたがお客様に提供する価値は
簡単には変わらないこと
だと思いますよ。

S:「事業の提供価値ですか。」

降:それと、事業の将来像。
まぁ、こちらは変わっていくものですが、
そうはいっても、
組織のように変わるものではないと思いますよ。

S:「事業価値ですね。
あんまり考えたことなかったですけど。」

降:多くの方が、そうだと思いますよ。

事業価値は、
詳しく真剣に考えるほど、
内容は簡単に変わるものにはならないです。

S:「そういうものですか?」

降:事業の形とか事業のやり方ではなく、
事業を通してお客様に提供して、
お客様が手にする価値ですから。

簡単に100%実現する、
というわけにはいかないと思いますよ。

S:「事業価値ですね。
その点を考えて、その中身を後継者に伝える、
ということですね。」

あなたの事業が、
お客様に提供する価値は何でしょうか?

この点を明らかにして、
事業を後継者に継ぐと、

組織や事業のやり方は変わっても、
その目指すところは変わらず、
実現を目指すことになります。

これならば、
後継者に継いでもらう意味があると思いませんか?

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