こんにちは。
売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。
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後継者、経営者が陥る「思考の蟻地獄」が、
あなたの目の前にもいくつもあります。
「思考の蟻地獄」に堕ちていく原因は、
後継者、経営者が、「決断ができないから」でした。
参照:経営者が陥る「思考の蟻地獄」とは?
じゃぁ、決断をすれば良いわけですが、
そう簡単な話ではありません。
「決断できないから」といって、
「決断しなさい!」と言われても、どうにもなりません。
「決断」したくても、
「決断」できない状態なわけですから。
前回からの話の続きです。
以下、経営者の方を”経”と略します。
経:「私が決断できる様になるには、
どうしたらいいんでしょうか?
決断しろと言われても、
実際に今、決断できないでいるわけですから。」
降:そうですよね。
あなたが決断できない原因を取り除かないと、
いつまでたっても決断できないですからね。
あなたが決断できないのは、
決断できない根本原因が、
他にあるってことなんですね。
経:「それがわかれば、
決断できるようになりますか?」
降:できるようになりますよ。
まず、状況を整理しましょうね。
堂々巡りの思考を、
あなたは繰り返しているのですよね。
経:「えぇ、そういう事です。」
降:なぜあなたは、
堂々巡りの思考をしてしまうのでしょう?
経:「さぁ。。。
それが判ればいいのですが。」
降:事業を立て直すには、
今の管理職では荷が重いのですよね。
立て直すことは難しいのですよね。
経:「えぇ。彼には荷が重いと思っています。」
降:しかし、彼の立場や今までの当社への貢献を考えると、
無碍に切ることはできないと、
あなたは思っているのですよね?
経:「えぇ。そうなんです。」
降:二つの異なる要素が混ざっているのに、
それを一度に処理しようとしていませんか?
経:「二つの異なること、、、ですか?
よくわからないですかど。」
降:そうです。二つの異なる要素です。
経:「う~ん。どうもよくわかりません。」
降:事業での業績向上に関する点と、
社員の処遇に関する点です。
事業を立て直すには、
今の管理職には荷が重い。
今の管理職を代えた方が良いと、
あなたは思っている。
経:「えぇ。そうです。」
降:もう決断していますよね。違いますか?
経:「でも、彼の事を考えると、
代えることがどうなのかなと。」
降:わかります。
しかしそれは、
今の管理職の処遇をどうするか?
ということですよね。
今の管理職の処遇を考慮するために、
事業運営にそのしわ寄せをしますか?
経:「それはまずいと思います。」
降:そうですよね。
でも、あなたはそれを今やっていませんか?
今の管理職の処遇を維持したいので、
管理職のままにしておこうと、
思っているのですよね?
経:「そう言われると、、、
まずい事をやっていますよね~、私。」
降:やってしまっていますよ。
事業に関する決断と人の処遇を、
分けずに一緒に取り扱おうとしています。
それで思考が堂々巡りに陥ってしまうのです。
二つの要素を一度に決断することは、
容易ではないですよね。
だからといって、
要素ごとにわけたとしても、
簡単に決断はできないと思います。
要素を分けただけだと、
「今の管理職には荷が重い」
「だけど彼の処遇は考慮したい」
という点が繰り返され、
結局堂々巡りになるからです。
経:「一緒にせずに分けて考えたとしても、
すんなり意思決定ができるわけではないんですか。」
降:そうなんですよね。
じゃぁ、どうするのか?ってことですよね。
『情実』という言葉をご存じですか?
経:「じょ・う・じ・つ、、、ですか?
ちょっとわからないです。」
降:『情』に流されて、
適切な判断ができない状況のことです。
以前は”情実人事”なんて言葉もありましたね。
経:「じょうじつじんじ・・・ですか?」
降:えぇ。能力のない人を、能力以外の理由、
例えば、今まで一緒に仕事してきた仲間だとか、
毎年お歳暮を贈ってくれるなどの理由で、
人事において引き立てることです。
経:「そういうことなんですか。」
降:『情実』って適切なことでしょうか?
経:「情に流されるなんて・・・まずいでしょう。」
降:ご自身の今の思考状態はどうでしょうか?
情実とは違いますか?
経:「情に左右されているってことですか?」
降:そうと思いませんか?
情の対比語はなんでしょうか?
経:「非情、、、でしょうか?」
降:「非情のライセンス」
キイハンターですねぇ(笑)
おっ、わかりましたか(ちょっと古いネタでしたね~。苦笑)
非情は反対語ですね。
対比語あるいは反意語と考えてみてください。
そうすると、非情と言うより理性、論理的でしょうか。
経:「理性。論理的・・・ですか。」
降:えぇ。
事業に関する意思決定は、理性で論理的におこないます。
経:「事業に関しては論理的、、、ですね。」
降:事業の意思決定を
『情』でおこなったらどうなりますか?
経:「そりゃ、まずいと思いますよ。
『情』ではなく論理的に、
おこなう必要がありますよね。」
降:そうですよね。
そうすると、今回の場合どうなりますか?
経:「今の管理職は交代でしょうね。」
降:そうですね。
最初からその様に、
考えていらっしゃいましたよね。
経:「そっ、そうですね。(笑顔)」
降:そうすると、
次には今の管理職の処遇の話になりますよね。
経:「そうなりますね。
彼の立場を考えると、
やはり管理職のままにしておくことになり、
今の管理職からはずせないので困っていました。」
降:そこを分離するんですよ。
彼は今の管理職の立場から外す。
で、人事上の処遇を実行する際に『情』で対応します。
経:「えぇ?」
降:他の人を管理職に据えてます。
彼の給与は、しばらくは今のまま。
立場的には補佐役をやってもらうとか。
処遇の仕方はいろいろあるでしょう?
悪さをしているわけではないので、
彼のよいところを活かせる仕事も、
あるのではないですか?
今までと同じ職位ではないでしょうけれども。
経:「えぇ。。。」
降:なんかスッキリしないみたいですね~。
ビジネス上の決断は論理的に。
その結果おこなう人事上の対応は『情』を加えるわけです。
経:「あぁ、そういう事なんですね。」
降:えぇ。全てのことを論理的に意思決定し、
実行しようとすると角が立つと思います。
逆に、全てに『情』を優先させると、
決めるべき事が決まらなくなってしまいます。
今回のあなたのように。
経:「そうですね。
まさしく私の今の状態ですね。」
降:論理的と情を使い分けます。
経:「使い分ける、、、ですか。」
降:判断し意思決定するところは、
理性的に冷静に論理的に。
実行するところで『情』を注入します。
経:「実行する時に『情』ですか。
それなら手の打ち様がありますね。」
理性と情を使い分けます。
意思決定は理性により論理的に。
その結果を運用する際、
人に関する部分に『情』を入れます。
この様に考えると、
分離した後の決断がわかりやすくなります。