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事業承継における
「経営承継と後継者育成」実現士
降旗 利弥

前回のコンテンツ
経営者・社長、後継者は現状分析をいつやるのか
の中で

『経営目標』として、
これから実現する『ビジネスの仕組み・仕方の目標』を
明らかにしてから、現状把握をおこなう。

『数値目標』だけの状態で、
なんでもかんでも、マクロもミクロも、
データを集めて整理してグラフ化して、
なんとなしの理屈をつける今までの『現状分析』とは、
成果物の中身が全く違うことに気づく

ということをお伝えしました。

『ビジネスの仕組み・仕方の目標』を明らかにしてから行う「現状分析」と
『数値目標』だけでとりかかかる『現状分析』とは、
何が異なるのでしょうか?

まず、、、

『数値目標』から『現状分析』に取り掛かると、
何を始めるでしょうか?

財務・会計数値を数年間にわたり集めてきて、
収益性、成長性、生産性、安定性の分析。

さらに、経年推移や年次比較など、
財務分析をおこないます。

【収益性】総資本回転率、売上高経常利益率とか
【成長性】売上高伸率、限界利益伸率とか
【生産性】労働生産性、資本生産性とか
【安定性】流動比率、固定比率、借入金依存率とか

さらに、お金に関わる指標を集めてきて分析します。

例えば、IT系では、
有償稼働率とか、残業比率、外注依存率とか、
販売系だと、広告費、高校に対する反応率、返品率など。

これらもまた、計算を行ったのちグラフ化して、
経年推移や年次比較をおこないます。

比較分析した結果、
・○○指標の数値が低いので好ましくない
・○△指標の数値が高すぎる
・△△指標の数値はこのままでよい
というようなことを導きだします。

そこで説明者に質問をします。

「何と比較して○○指標の数値が「低い」の?なぜ「低い」とまずいの?
何と比較して○○指標の数値が「高い」の?なぜ「高い」ととまずいの?
何と比較して△△指標の数値はこのままでよいの?なぜ「よい」と言えるの?
教えて欲しいですけれど。」
この質問に対して、
説明者は”黙り”になるか、ゴタゴタと回りくどく説明を始めます。

その説明を制して、次の様な質問をしてみましょう。

「比較して「良い」とか「悪い」とか言うのだから、
比較している対照はわかっているんですよね。」

「それは、そう、そうですね。。。
対象は競合ですよ、競合の○社です。」

「そうですか。その競合の○社は、
当社と全く同じビジネスの仕組みなんですか?

「そうだと思うのですが、、、」

「その点は大丈夫?
全く同じ仕組みのビジネスで比較しないと、
比較には意味があるとは言えない苦なってしまうよね。

当社は、情報システムの開発が主だよね。
ソフト販売との比率は、圧倒的にシステム開発の割合が高いですよね。

一方○社は、ソフトの販売が主で、
それに付帯して開発を行っているよね。

情報システム会社だけれども、
売上構成の比率は違うし、人員構成も違うでしょ。
これで比較して良し悪しを言っても、どれほど意味があるのかな?」

「それはですね、、、
競合と比較してというよりは、
当社のビジネスとして良い、悪いを言おうと思っておりまして。」

「当社のビジネスとして評価が必要ですよね。
だとすると、先ほどの評価は、なぜ良いの?なぜ悪いのでしょう?
これからやるビジネスの仕組みの中では、
先ほどの指標は良い数値なの?悪い数値なの?」

「これからやるビジネスって言われても、
それはこれから検討するわけで、、、」

「そうですよね。
これからやるビジネスの仕組み、仕方はまだ考えていないのですよね。
そうすると、分析した指標の数値が良いか、悪いかなんて、
評価はできないと思いますけど、どうですか?」

「そっ、それは、、、そうなります。
だから、今までのビジネスで、、、」

「これからやるビジネスは、
今までのビジネスの仕組みややり方と変わる可能性があるのですよね。」

「そっ、それは、、、」

「今回分析した数値自体、必要かどうかもわからないのではありませんか?

必要だとしても、前提が変わるから、
過去の数字にどれ程の意味があるのか、
比較検討することにどれほどの意味を持たせされるか。
そんなことはわからないのではないでしょうか?」

「そう、、、なりますね。」

「これからおこなうビジネスの仕組みや仕方が明らかになれば、
それに影響ある数字を集めて、現状を知るために分析すればいいですよね。

必要ない数値は集めなくて良いし、
使えない・不必要な分析はやらないでしょう。

分析するときも、ビジネスの仕組みや仕方に沿って、
突っ込んだ分析ができるんじゃないんですか?

なぜ、その数値は下がったのか?
それはこのようなやり方をやったから。
今回は、このようなやり方を再度やったらダメってことになるから、
では、○○のようなやり方にすると、
この要素がなくなるので、数字はこう変わる可能性があって、、、みたいな。

本当は、そういう分析結果が欲しいんじゃないのかな?」

「本来は、、、そうです。」

 

現状分析は、
数字をこねくり回すことじゃぁありませんよね。

無駄な作業をせずに、現在の状況を把握し、
これからのビジネスに役立つ、使える『現状分析』をおこなうためには、
『経営目標』として『ビジネスの仕組み・仕方の目標』を明らかにしてから、
『経営戦略』の検討を始める必要がある
ということです。

これから実現する『ビジネスの仕組み・仕方の目標』を
明らかにしてから、現状分析を行うことの理由はこれだけでしょうか?

実は、まだまだ理由があります。

それは、、、次回。

 

本日も最後まで読んでくださり、
ありがとうございました。

 

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