うまくいく組織改編の7ステップ

公開日:2016/01/20

更新日:2019/04/05


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

「組織変更を議論する前に、
会社・事業の全体像と
必要な機能・業務を十分に議論して整理してください。」
ということを、前回お話ししました。
参照:組織を変える前に重要なこと

では、どうやって、経営・事業のやり方を整理し、
必要な組織変更に結びつけるのでしょうか?

組織変更の際に、
やっておくべき事を今回お話しします。

組織変更と聞くと、
・自分はどこに配属されるのか?
・自分の上司は誰か?
・同僚など知人はどこに配属されるのか?
ということに、社員の関心は向かいます。

しかし「誰がどこに配属された」なんてことは、
組織変更の瞬間の関心事でしかありません。

それよりも、
これから何がどう変わるのか?
 自分はどこでどんな仕事に携わるのか?
 その仕事は、今までのやり方と変わるのか?
ということに徐々に関心は移っていきます。

これに明快に答えないと、
組織を変えれば変えるほど、
社員はしらけてしまいます。

故に、組織変更を社員に話すときに、

  • 事業の全体像がどう変わるのか
  • その時どんな業務、機能が必要なのか
  • その業務、機能を実現するために、どんな組織にするのか
  • それぞれの組織はどんな役割なのか

を併せて説明して、
社員の疑問・不安に答える必要があります。

では、どうやって、経営・事業のやり方を整理し、
社員に説明できるようにするのでしょうか?

その手順をお話ししますね。

1.事業に出てくるプレイヤー
(お客様、取引先、パートナー、自社の営業など)は誰でしょうか。

2.そのプレイヤー間で、
どのようなサービス・商品が提供されているのしょうか。

まず、この2点を洗い出して整理しましょう。
さぁ、整理ができましたか?

3.それぞれの商品・サービスを提供する、提供されるときに、
どんな業務や機能が必要なのでしょうか。

最初の2項に併せて、この点を洗い出しましょう。
よっく考えて、漏れがないように全部洗い出してください。

営業・販売、仕入れ、デリバリーばかりでなく、
マーケティングに関する事項や広告・宣伝、
販売パートナーや技術パートナーへの対応も、
必要なものは全部出してください。

4.洗い出した業務・機能をプロセスとして配置します。
その上で、効率よく、成果が出るように運営・実行する塊に、
業務・機能をまとめていきましょう。

ここでまとめた業務の塊を、
適切な役割を持つ組織単位にしていきます。

この時、既存の組織構造や組織名をどうするか、
ということに捕らわれない
でください。

組織構造に組織名は、
最後に対外的にわかりやすくすれば
良いだけのものです。

この時点で重要なことは、

  • 必要な業務・機能が全て組織として塊になっていること。
  • その塊で業務を行うことで、円滑に実行可能でしかも成果がでること。

この二点を実現できる組織の塊になっていることが重要なだけです。

5.組織の塊を、事業のプロセスと役割に沿って、
まとめる部分はまとめましょう。

この時、該当する要員がいるとか、誰がいるからできる、ということは、
一度考えない様にしましょう。

6.割り当てた業務・機能を実行できる要員を、
それぞれに配置しましょう。
業務・機能が明らかなので、誰を配置すれば良いか、
これは容易に判断できますね。

7.組織の塊に割り当てる要員が兼務になった、
組織をまとめる該当者が配置できない。
この様な時に、組織の塊の合体を考えます。

別の組織のままにして、要員を兼務させるなどという、
アホなことは止めましょう。

一人の人間が別組織として、
それぞれの役割を兼務するなんて、
一般にはまともにできることではありません。

一人の人間の身体を分けることはできないのです。
兼務が必要ならば、組織を統合すれば済むことです。

このように整理・調整して、組織を組み上げます。

いよいよ、組織変更を社内に説明します。

説明するときは、
事業・経営の全体像から
必要な業務・機能の話しをしてください。

その上で組織図と配属の話しです。
この順番は守って話をしましょう。

同時に、洗い出した業務・機能について、
その内容を詳細にしておきましょう。

組織で何をやったらよいかを明らかにして、
実行してもらうために、
明らかにしておくことが必要です。

多くの場合、これをやらずに組織を発表するので、
配属された要員が、自身の役割や位置付けを、
勝手に判断してしまい、
社内の業務が動かなくなってしまいます。

組織の役割、仕事の内容を詳細にしたものは、
「業務分掌」として規定にしましょう。

ここまでやって、やっと組織を変えた意味が社員に伝わります。
組織を変えたことにより、仕事のやり方が変わります。

「組織変更しても何も変わらないジャン!」
などという社員の気持ちは起きにくくなります。

「この組織改編はなんでやったの?」
などというような社員はいなくなります。

「この仕事はうちがやることじゃない。
で、どこの組織がやるのかって?
そんなこと、知るわけないじゃん」
などと言い出す役職者や社員はいなくなります。

当然、社員がしらけちゃうなんてことも
なくなりますよ。

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