因果関係を導き出す視点

公開日:2016/03/08

更新日:2019/04/05


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

日本女子サッカー「なでしこ」の
リオオリンピック出場は、
昨日の試合結果で潰えてしまいました。

昨日のベトナム戦は6−1で、
今回の予選で初勝利をおさめましたが、
時すでに遅しでしたね。

リオへの切符を逃したことは残念だと思います。

2011年のワールドカップ優勝以降、
2012年ロンドンオリンピック、
2015年ワールドカップの準優勝と、
素晴らしい成果を残してきたのに。

他国に研究されてしまったとか、
勝つ、出場することが当たり前という重圧があったとか、
初戦で負けたことで歯車が狂ってしまった、
などの論評を関係者はしているようです。

ちょっと待ってくださいね。

研究されるのは当たり前。
その上で勝つための対応をすることも当たり前。

だから、こんなこと今回の敗退の理由にならないし、
してはまずいと思います。

W杯優勝以降、オリンピック出場や、
次のワールドカップでの成績は求められていたわけで、
重圧は今までも同様にあったはず。
それを跳ね返してきているわけです。

これも、今回の敗退の主な理由にはならないと思いますよ。

初戦で負けたことは確かに落ち込む要素ではあったでしょう。
しかし、どんなに強くても負けること、勝てないことはあります。

と考えてくると、
これも負けた理由としては弱いと思うんですよね。

 

ちょっと振り返って欲しいのですが、、、

今回のアジア最終予選の直前の合宿では、
選手は笑顔で調子も悪くない
というような状況が報道で伝えられていました。

全勝でリオへの切符を手にしたい、
選手の雰囲気も悪くない、
と語る選手も少なくなかったです。

実際に試合が始まり、
放映される画面を見ていると、
今までのゲーム運びと違うことに
気づいたサッカーファンは少なくないのでは?

「なでしこ」の特徴は、

相手ゴールに近いフィールドで、
ボールを持つ相手選手に複数の選手がアプローチしてボールを奪い、
そこからショートカウンターのように攻撃に転じること

味方の選手の距離をある一定に保ち、
選手間でパスをつなぐことで攻撃を展開すること

サイドの選手が相手陣地のエンドライン付近まで入り込み、
そこからゴール前にボールを供給することで得点につなげる

このような試合の仕方だと思うんです。

今回、澤選手が引退したこと、
相手に研究されているだろうから、
ハーフライン手前から前線にロングパスを供給することも戦術に含め、
実際に練習していることも事前の報道で触れていました。

とすると、高い位置で相手のボールを人数をかけて奪い、
パスで相手陣に入り込み、
サイドからゴール前へのボールで得点を奪うことに、
ロングボールを後方から供給することが加わった戦術、
ということになります。

試合を見てみると、、、

複数人でボールにアプローチしても奪えず、
相手に展開されてしまうので、
却ってディフェンスの数的優位が崩れ去り、
危機的状況に陥る。

味方がボールを持っても、
周りがボールをもらえるようにほとんど動かないので、
ボールが繋がらず、結局意味のないバックパスになるか、
中盤で相手にボールを奪われることに。

相手陣のサイドに深く入り込むことも少なく、
中央へのボール供給、
サイドの浅い位置からのロングボールばかりなので、
シュートにつながる匂いすらしてこない攻撃ばかり。

後方からロングボールを供給しても、
前線の選手がボールを保持できずに跳ね返され、
そこから逆に攻撃される。

ほとんど戦術が、
機能していない姿ばかりだったと思います。

事前の合宿で、
選手は笑顔で仲は良かったのでしょうが、
戦術を実際のゲームで行うだけの準備が
できていなかったということでしょう。

 

リオオリンピック出場の切符を手にする。
(できるだけ)全勝で実現する。

目標ははっきりしていました

選手は笑顔で仲が良いし雰囲気も良い。
コンディションもまずまずだったと思います。

しかし。

戦術を実戦で用いるだけの準備、
具体的にどのように実現するのか、
この点がはっきりしていなかったのではないでしょうか?

やることはわかっていても、
実戦で実現することができなかった。

実現できないから、当然目標も実現しなかった。

この状況。
あなたの会社にも起こっていることだと思いませんか?

今期の売り上げ目標や利益目標ははっきりしている。
責任者は実現しますと言っている。

社員もみんな仲が良い。
社内リクリエーションをやるとみんな喜んでいる。

しかし!!!

期末になると、目標は未達、未達、未達!!!

同じ状況ですよね。

目標を実現するために、
実現できなかった原因は、
重圧でも、研究されたからでも、
最初うまくいかなかったからでもありません。

当然、社員間、社内の雰囲気の問題でもありません。

  • 目標を実現するために、具体的に何をどうやることが必要なのか。
  • 実際にやるために、どれだけの準備とスキルなどのレベルアップが必要なのか。
  • この点が明らかになり、実現するために対応できているのかどうか。

この視点を持っていることです。
原因、因果関係を明らかにするときには、
この視点で結果をみることです。

ありきたりの理由で、安易に納得しないでくださいね。

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