人を活かすために重要なコト

公開日:2016/08/15

更新日:2019/04/02


こんにちは。

売上と社員のやる気を一度に伸ばす事を支援する
ウィズスマイル降旗(ふるはた)です。

 

次の中国の故事をご存知でしょうか?

「孔子」の孫の子思(しし)が、
衛(えい)の国の王に仕えていた時。

子思が勾変(こうへん)という男を、
将軍に抜擢しようとしました。

衛の王は、子思の提案に対して、
「あの勾変という男は、下っ端役人だった頃、
物納された卵を二個を無断で飲んでしまったことがある。

そのような男を抜擢することには反対である」と意見しました。

子思は、
「立派な大工は木を選ぶ時、短い木を捨て長い木を選ぶ。

長ければ少々腐った場所があっても、
削りとれば使えるからだ。

今の戦乱の世に、たった二つの卵のために、
国を守る優秀な人材を用いない。

このような不見識を隣国に知らすべきではない」と。

これは「二卵を以って干城の将を棄つ」の故事。

次は私の知人からの話。

中途で採用したある分野の専門家のCさん。
それまで独立していたCさんを、
役員が口説いて子会社の業務をやるために採用。

副業の禁止規定がない親会社に採用し、
子会社に出向させました。

Cさんの働きは目覚ましく、
それまで滞っていた業務をスッキリ解消。
さらに周囲の部署にも影響をおよぼし、種々の問題・課題を解消。

難題だった専門領域の課題も徐々に解消させ、
Cさんは社内で表彰され、
社員、取引先からも信頼されました。

採用経緯、Cさんの家庭の事情もあり、
休日と時々の有給休暇の時に、
Cさんは以前からの自分の仕事を細々とやっていました。

会社の業務とCさんの以前からの仕事は、
業務で競合するコトも影響を与えるコトもなく、
何事もなく時間が経って行きました。

その後、会社の都合で、親会社を子会社に統合。
副業禁止規定がある子会社が存続会社になり、
Cさんは子会社に社員に吸収されました。

会社からCさんへは説明なく、
Cさんは社内で成果を出し、
細々と以前からの仕事も休日にこなしていました。

この会社、ある時から社員調査を実施。
その過程でCさんの副業が、役員の間で明らかになりました。

Cさんは人事部長に呼び出され、
「始末書・顛末書を提出しろ。今後、副業は禁止」
といきなり宣告されました。

人事部長は議論に全く応じず、
家庭の事情があるCさんは、やむなく退職することに。

すると役員が焦りました。

社内に公表する前に、
Cさんの退職を役員が一部の社員に告げ、
「Cさんいなくなったら困るよねぇ。
業務が大変なことになるよねぇ」と尋ねたそうです。

Cさんの部下を含む社員の返事は、
「えっ!Cさん、辞めるんですか!
それだと業務が回らなくなります!困ります」と。

退職公表の随分前から、Cさんのコトは公然の秘密となり、
当然のように騒動になりました。

退職を受けてしまった手前、
Cさんと社長や役員が話し合うコトはなく、
退職処理が淡々と進められ、
引き継ぎの後任も定まらないまま、
退職日を迎えてしまいました。

その後、Cさんの後釜は見つからず、
人をあてがってもCさんの働きにはおぼつかず、
結果、後任はどんどん入れ替わり、
業務は混乱し、停滞気味だそうです。

Cさんと社長や役員が話をすれば、
別の解決の途があったでしょう。

異なる形態で、Cさんの力を、
今までと同じように使うコトも出きたでしょう。

業務が滞り停滞する事態は、
社長、役員の対応次第で避けられたでしょう。

中国の故事。
私の知人の話。

あなたは何を感じたでしょうか?

会社にとって重要なコトは、
一体何なのでしょうか?

就業規則を守らせるコトでしょうか?

社長・役員がそれほど守ってもおらず、
しかも自分たちで定めただけのルールに
社員を従わせるコトが重要なコトなのでしょうか?

それとも、業務で成果を出すコトでしょうか?
会社の業績にプラスになるように、
社内の仕事を動かすコトでしょうか?

会社にとって何が重要なコトなのか、
それがわからなくなっています。

細事にとらわれ、大事を見失っています。

わずかな、どうにでもなるコトに手を下さずに、
自分たちを窮地に陥れています。

何を重要に考えてあなたの経営・事業を観るのか。

これが定まるだけで、
経営・事業の停滞や衰退、滞りを避けるコトができます。
必要なコトに向けて、必要なコトをできるようになります。

 

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