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モチベーションと売上を一度にアップする専門家
ウィズスマイル 降旗(ふるはた)です。

社員を動かす。
しかも、できる限り社員が自ら動く。
それには社員のやる気を出すことです。

社員のやる気を出すには、
命令・言われたからではなく、お金のためでもなく、
三人目のレンガ積み職人のように、
「価値」を生み出すことを目的にする社員を、
あなたの会社の中で創り出すことです。

目的、目標、将来像など、
「目指す事柄」を掲げることで、
社員のやる気を出すように導きます。

参照:社員のやる気を出すにはレンガ積み職人を思い出せ!

 

この内容を読んだ経営者の知人からの質問。

「三人目のレンガ職人が抱いていたような、
目標を持てるように、
社内で議論して、
導きだすようにするんですよね。」

「そうなんですけどね。
どんな内容の目標を導くか?
というところが、
ポイントになるわけですよ。
どんな目標の内容を考えていますか?」

「それは、、、
『大聖堂を建てるぞ!』
というような目標ではないのですか?」

「『大聖堂を建てるぞ!』レベルじゃぁ、
社員のやる気はでないですよ。
だから、社員は、
これっぽちも動かないですよ。」

「えっ、どういうことでしょうか?」

 

■ 城壁が直らない

前話でお伝えした、
三人のレンガ積み職人の話しになると、
私はもうひとつの逸話を思い出します。

秀吉の「清洲城 城壁 割普請」の話です。

秀吉が信長の家臣だった頃のこと。

信長の居城、
清洲城の城壁と石垣が、
約180メートル程にわたりくずれました。

信長の命令で、
普請奉行が修復工事に直ぐにとりかかったのですが、
20日ほど経過しても完成しません。

城壁、石垣がくずれたまま、
ということは、
敵に攻められれば城は落ちてしまいます。

信長にとっては、
安穏と待っていられる状況ではありませんね。

そこで、信長は、
秀吉に普請奉行を命じました。

 

■ 褒美で動かす

秀吉は、まず人夫を10組に分け、
作業場所を分担させることにしました。

各組で作業を競わせ、
一番最初に仕上げた組に、
多大な恩賞(金)を取らせることを告げました。

作業に取りかかる前に、
酒と肴を人夫に振る舞い、
明日から作業に取りかかると宣言したのち、
飲めや歌えやの大騒ぎを人夫にさせました。

そうしたら、
翌日(ホントかどうかわかりませんが、
極めて短期間という意味でしょう)には、
城壁と石垣の修復が完成しました。

この逸話を、
あなたは聞かれたことがあるでしょう。

大聖堂と城壁の重要度合いが同じ、
とは言いませんが、
地域を守る城の城壁の方が、
命に関わるという意味で、
とても重要だと考えられます。

しかし、最初、人夫たちは、
ちっとも作業をしなかったわけです。

ところが、
酒と肴を振る舞われ、
褒美が出るとわかった途端、
競って工事に取り組んだのですね。

大聖堂建設より、
城壁修復の方が命に関わるのに、
褒美が出て、酒と食事が振る舞われて初めて、
人足は自ら行動しました。

この違いは、
いったいどこから来るのでしょうか?

しかも、城壁修復の人足は、
三人のレンガ積み職人でいうと、
二番目、お金をもらえるからやっている、
という職人に近いわけです。

うむ?

社員のやる気を出すにはレンガ積み職人を思い出せ!
で降旗が言っていることと違うんじゃないの?
とあなたは思ったのではありませんか?

 

■ 容易にわかる!ちっともわからない!

「三人目のレンガ職人」の場合。

おそらくヨーロッバでの話ですから、
強いキリスト教の宗教観に支えられた感情が、
職人に事前にあったからでしょうね。

「ここに大聖堂を作る。
あなたはの作業はレンガ積み」
という目標が、
職人に対して設定できれば充分だったでしょう。

「大聖堂」ができれば、
人々が祈りに集まり、洗礼を受け、
説教を聞き、懺悔をすることで、
心が安まり多くの人が幸せを感じる。
自分もその恩恵を得る一人である。

このことが、
説明を受けなくても、
「大聖堂」という象徴で、
職人達に容易にわかるからです。

一方、清洲城の場合。

確かに庶民が安心して暮らすには、
守ってくれる武士団と、
その居城が必要な事はわかるでしょう。

しかし、清洲城の城壁を直したからと言って、
それが保証されるわけでもありません。

世は群雄割拠の戦国時代。

信長はまだ一地方武士団の統領でしたし、
周辺での武力抗争は納まっていません。

職人達が住んでいるところに、
たまたま君臨する一武将です。

もし戦に負ければ、
別の領主が統治に現れるだけ。

地域の所有と、
権力闘争に明け暮れる武士団の居城。
それが清洲城。

城壁を直したからと言って、
職人たちを含めたその地域にどんなプラスがあるのか?
本当に城壁修復が必要なのか?

人足を含む農民などの民衆を、
彼らがどこまで守ってくれるのか?

ちっともわかりません。

「清洲城の城壁」という
象徴を掲げても、
それに付随する感情・やる気が生まれなかった
わけです。

故に、恩賞がぶら下がり、
酒と肴がないと、
取り組む意識・気持ちにはなれなかったわけですね。

 

■ 振り返ってください!

もし宗教観の薄い日本人が、
「三人のレンガ積み職人」の主人公だったら。

単に「大聖堂を作る」では、
レンガを積まなかったでしょうね。

城壁割普請の様に、
何か対価が必要だったでしょう。

対価をだすことなく、
日本人に大聖堂のレンガを積んでもらうには、
どうしたらよいでしょうか?

それには、
心の安らぎ、幸せを感じることが、
日本人のあなたにはどれほど大切か?

そのために祈りなど、
どんな行為が日本人のあなたに必要か?

ということを理解させるようにし、
日本人の職人が理解する事が必要です。

(「説明」程度で理解するとは思えませんが、
わかりやすくするために、
今回はこの様な記載で留めます)

その上で、
心の安らぎを得る場所として聖堂が、
日本人のあなたにはふさわしい。

聖堂があれば、
日本人のあなたは、
今以上の心の安寧を得ることができる。

故に、聖堂を建築する。

聖堂を建築するについて、
あなたの役割は「レンガ積み」だ。

このような筋立てが必要になります。

「大聖堂」、「城壁修復」という象徴を
お題目として掲げたとしても、

象徴の意味するところを理解するから、
 「仕事の中に価値観を見出す」

ことができます。

理解なくして「仕事の価値観」は無理なことです。
人の心は容易には動かないということです。

 

■ 社員はわかっていない???

あなたの会社の事業の目的、目標、
目指す姿を振り返ってくださいね!

どうですか?

「大聖堂」や「城壁修復」という、
象徴・お題目だけを唱えていませんか?

ミッションに良くある
「社会に貢献する」
「業界の発展に貢献する」

目標に掲げられる
「顧客満足の向上」
「顧客の必要な商品の提供」

これらは「大聖堂」「城壁修復」レベルの目標です。

社員の気持ちを動かすには、
「なぜこれらを達成すること」が社員に何をもたらすのか?
という点について、
社員が理解する状況が必要です。

「これらを達成すること」で手に入ること。

あなたはスパッと説明できるでしょうか?
社員にスパッと説明しているでしょうか?

・・・

・・・

理念、ビジョン、目的、目標はあっても、
内容の必要性を、
社員はほとんど理解していません。

ボンヤリ、なんとなく、
言葉を知っている程度です。
自分に関係しているとも思っていません。

故に、
掲げられる理念、ビジョン、目的、目標を、
実現することに意欲もやる気も湧きません。

そして、やりません。
放っておきます。

売上アップは実現せず、
常に予算からマイナスになる実績値に、
経営者のあなたは悩み続けるわけです。

説明することができて、
社員が共感し、実現に賛同すれば良いのです。
しかし、その説明ができない場合が少なくありません。

根源的な事を言うと、
「大聖堂」「城壁修復」の様な事象の実現は、
あなたが事業を通じてお客様に提供する「価値」と、
強く関連しています。

あなたが事業を通じて提供する「価値」を、
実現する手段として「大聖堂」を作り、
「城壁を直す」のです。

では、
あなたが事業を通じて提供する「価値」とは、
どの様なことなのでしょうか?

正直に言うと、
「提供価値」がわかっていれば、
どの様な目標を掲げればよいのか?
どのように説明して掲げればよいのか?
ということは、簡単なことなのですね。

というわけで、
次は「提供価値とはなんぞや?」のお話です。

 

あなたの意見・感想を聞かせてくださいね。

本日も最後まで読んでくださり、
ありがとうございました。

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